大豆から自分たちの畑で作る、優しいお味噌
Q:グループの成り立ちを教えて下さい。
昭和30年代に、農家の主婦たちが、地域を元気に盛り上げようと地元で採れた新鮮野菜を直売するため、「井川町生活改善グループ」を立ち上げたんよ。平成7年には、現在の作業場が出来てから、加工品を作れるようになった。本当に体にいいものを作りたいという思いがあったけん、自分たちが昔から手作りしていた味噌を作ることにしたんよ。Q:お味噌用の大豆の畑作りから始めたそうですね。
昔は、この近くの山の上に30ヘクタールの土地を借りて、大豆を作ったんよ。今ではグループのメンバーが140人くらいに増えてきとるけん、各家の畑で大豆を作ってもらって、それを集めるようにしたんよ。麹用のお米もこの近くの山の棚田でできたものを使っとる。Q:お味噌はどのように作るのですか。
10月末ごろに大豆が取れ始める。味噌の仕込みを開始するのは1月頭から。最初に米麹を2日かけて作る。この米麹がきれいにできると味噌が美味しい。発酵具合を調節するのは長年の勘で出来るようになったなあ。次に大豆を2日水につけて、蒸して、米麹と合わせて味噌繰り機で繰る。その味噌を樽に入れて18度以下で1年以上寝かすんよ。毎年1,500キロくらい作っとる。うちのは塩分控えめで、まろやかな甘味があるのが特徴なんよ。今はスーパーでの販売に加えて、学校給食や福祉施設の食事にも使われとるんよ。Q:「田舎みそ てるちゃん」のラベルはインパクトありますよね。
当時の役場の職員がラベルをデザインしてくれて17年ずっと使ってるよ。私の似顔絵で、似てるってよく言われるわ。(笑)今は自分でもパソコンを勉強してラベルをプリントしたり、メールを書いたりしてるよ。